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歌謡曲リミテッド スペシャルインタビュー

古巣のコロムビアからの原点回帰となる新曲は感謝がテーマ

取材・文/鈴木啓之 公開日:2018.03.26

古巣のコロムビアからの原点回帰となる新曲「ほほえみをありがとう」は感謝がテーマ。そしてカップリングの「青春のままに」はこれからの日本で活力を持って生きるためのメッセージソング!優しいほほえみで歌のメッセージをジュディ・オング スペシャル・インタビュー。
子役時代からの長いキャリアをもつジュディ・オングの歌手デビュー盤となったのは、1966年の「星と恋したい」。日本コロムビアからの発売であった。その後レコード会社を移籍し、今回のシングルは40数年ぶりとなる古巣コロムビアからの新曲リリースとなる。かつてのコロムビア時代には「たそがれの赤い月」「涙のドレス」などのスマツシュヒットがあり、その後もCBS・ソニー(現・ソニーミュージック)での「愛は生命」、1979年に日本レコード大賞グランプリに輝いた「魅せられて」など、女優のみならず歌手としても華麗なる経歴を連ね、さらに版画家としても活躍している美しき才女・ジュディ・オングさんに、新曲について伺った。

優しいほほえみで歌のメッセージを

 

―今回、歌手としてのスタートとなったコロムビアさんからのリリースということで、思われるところがあるんじゃないでしょうか。

ジュディ:そうですね、嬉しいですね、本当に。ここで育ったものですから、実家に帰って来たような安心感もありますし。だからこそ頑張ってこの歌を歌っていかなければと思うんですけれども。テーマが普段ちょっと忘れがちな“ありがとう”という気持ちと、今はいろんなものが発達している分、スマホにしてもそうですけど下を向いて過ごすことが多くなって、お互い顔と顔を合わせてニコッとするような機会が少なくなっているでしょう。そんな人と人とのコミュニケーションを大事にしたいということが込められた歌なんです。音楽を通してありがとうの心の大切さに気づいてもらいたいと思いました。

―そういった明確なテーマがある上で、サウンドもとても現代に則ったものになっていますね

ジュディ:そう受け止めていただけるのは有り難いんですよ。制作の過程で私自身ああでもないこうでもないといろいろ注文をつけてしまって、本当にディレクター泣かせだったと思うんですが、今回は皆で一緒につくったという意識がありまして。だからいざ完成してみて、いつも以上に曲に対する想いもひとしおです。最初、候補を三つ作ってきて下さったんですね。その中から選ばせてもらって、そこに付随してのコーラスの入れ方とか、様々な注文をしました。サビのところで、歌が空に向かって広がってゆく感じ、なおかつビートもちゃんとあって若い方たちも入ってきやすいポップスになっていますでしょ。でも使ってる楽器はシタールだったりするんですよ。何かちょっと不思議な感覚はそこなんですね。そんなことで盛り上がりながら作った歌なんです。「お嫁サンバ」の小杉保夫さんが曲を書いて下さって。

―これまでたくさんの歌を歌われてきた中で、今回のレコーディングはいかがでしたか

ジュディ:若い時は、皆さんに作っていただいた音楽に乗っかって一所懸命に歌唱するだけという感じが多かったですけれども、だんだん自分が歌いながらこういう風にしたいなというリクエストをしまして、それに応えて下さるような形になっていったんです。それはとても幸せに思いました。最終的に表現するのは本人なので、そこに至るまでにどうやって拡げてゆくかという過程を実感出来る有難味ですね。今回も詞をいただいて、“にっこり笑って背中を押してくれる”という表現がなんて人生に大切なことなんだろう、とたちまち響きまして。人はひとりなんかじゃ生きていけないでしょう。そこがまず素敵だと思いました。自分が思い悩んでる時に、「大丈夫、ハイッ!」と言ってくれる人間の存在には感謝しかないですよね。

―幅広い世代、特にお若い方々に聞いていただきたいメッセージですね

ジュディ:人生の中には吉日があると思うんです。ハッと思えるような日が。その時にありがとうって言える心があればいい。私はこの歌は長く歌ってゆくことになる気がするんです。そうすると2年後にその人の吉日があるかもしれない、あるいは5年後10年後かもしれない。その時にも歌い続けていられたらと思うんですね。さらには私たちがこれからまた大きな災害に遭ってしまうこともあるかもしれません。その時に互いに一緒に生きてゆくために、何がそのパワーをくれるかと言ったら、やっぱり笑顔しかないんですよ。何よりの宝物。それを常に届けられる自分でありたいし、皆さんも笑顔を大切にして欲しい。笑顔は鏡なんです、こちらがにっこりすれば相手もにっこりする。これはもう万国共通で言葉はいらないんです。

―あらゆる世代に支持されるような歌が少なくなってしまった今、こういった作品の存在意義は非常に大きいと思います

ジュディ:昔はどこに行っても皆が聴いたり歌ったり出来る歌がありましたね、街のいろんなところから流れてくるような。小っちゃな子から老年層まで万人が共有出来ていた時代の歌がJ-POPになる前の歌謡曲でした。これもそんな歌になったんじゃないかと思うんです。「魅せられて」のように、一度テンポに乗り遅れたら致命的な曲もありますけど、この歌は多少乗り遅れてもなんとかなるんですよ。世代を超えて、肩を揺らしながら一緒に歌ってもらいたいです。

―カップリングの「青春のままに」にはエクササイズが採り入れられて

ジュディ:最初にダ・カーポさんが歌っていた曲のカヴァーなんですが、せっかくなので違う世界を作ってみましょうということで、こういう形になりました。もう大ポップス大会で。それでも元の曲が持っているイメージを崩さないように歌おうとしたら、アレンジャーの小島(久政)さんから「レディー・ガガとかマドンナの気持ちで歌ってください」って言われて。それで今回の歌い方になったんです。ちょっと自由ね(笑)。やってみたらそうなっちゃったという感じなんですけど。自然に体が動くような気持のいいアレンジで、エクササイズで健康を保とう、元気になろうと。振り付けの先生によるDVDがCDと一緒に付いています。とても覚えやすく出来てますから。

―音楽と健康の融合という発想が面白いですね。それも歌謡曲のフィールドで

ジュディ:体を動かさないと細くなっちゃって、抵抗力がなくなると活動する範囲も狭くなっちゃうんですね。そうならないように手足をしっかり上げ下げしたり、呼吸も意識的に心がける。そんな基本的なことを音楽を聴きながら一緒にやっていただこうという。ある程度の年齢になると水をいっぱい飲むのも億劫になってしまってそれがいけないんです。こまめに水を飲むことで夏場は熱中症の予防になるし、それ以外に風邪もひきにくくなる。水分は大事です。そしてそれを取り込むための筋肉を保つために体を動かさないとダメなんです。きっかけになって欲しいですね。タイトルの“ままに”っていうのは20代の時の気持ちをいつまでもずっと引っ張って生きてゆけたらということですよ。今や人生100年の時代が訪れようとしていますから、どんなに年をとっても健康で元気で可愛いおじいちゃんやおばあちゃんでいたいじゃないですか。精神はそうであっても体がついていかない場合もある。そうならないために歌がきっかけになると嬉しいです。

―これからの活動について思われるところをぜひ教えてください

ジュディ:私は人生でいちばん大切なのはチャレンジだと思ってるんですね。もっと言えば、なんでも興味を持って実行に移すということが大事と思います。そうすると人生は倍楽しくなりますよ。これは意識の問題ですね。私の父は今96歳になるんですが、92歳の時に誤飲をして何も食べられなくなり、医者からも覚悟してくださいと言われたんです。でもその時、「僕は家族のために戻って来る」「ママ(夫人)と一緒にまたご飯を食べる」って宣言して、本当にその通りに元気を取り戻しました。人間っていうのはダメと思った時にすべてがダメになるんであって、出来ると思えば奇跡を起すことも出来る。それを教えてくれたのが父の復活だったのでとても感謝しています。だからあきらめずにチャレンジすること、目標を持って楽しく生きるということが私にとってすべてなんですね。絵を書いていても楽し過ぎて心臓がバクバクしたり。ワクワク、ドキドキできる作品は絵も歌もいい。そして今の自分は歌のモードに入っている気がしています。歌うことがとても楽しい!

(2018.2.19 日本コロムビアにて)

【CDリリース情報】

『ほほえみをありがとう』

発売中

\1,204円(+税) COZC-1422-3

amazonで購入する

アイテム説明文
【収録曲情報】
1.ほほえみをありがとう
作詞/小林篁次 作曲/小杉保夫 編曲/小島久政
2.青春のままに
作詞/小林篁次 作曲/榊原政敏 編曲/小島久政
3.ほほえみをありがとう
(オリジナル・カラオケ)
4.青春のままに
(オリジナル・カラオケ)DVD
1.「青春のままに」
オリジナル・エクササイズ

 

      ジュディ・オング

60年代初頭から映画やテレビドラマなどで活躍後、1966年にコロムビアから歌手デビュー。1973年にCBS・ソニーに移籍、1979年発売の「魅せられて」は200万枚を超えるヒットとなり『日本レコード大賞』を受賞しました。1985年に東芝EMIに移籍。その後、ビクター、ワーナーを経て、2018年に古巣・コロムビアへ46年ぶりに復帰、6年ぶりとなるシングル「ほほえみをありがとう」を3月21日にリリース!

 

『東京レコード散歩』2017年2月22日発売。東京にちなんだ曲だけを収録したコンピレーション・アルバム『東京レコード散歩』第二弾がレコード会社3社から同時発売!

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