トップページ 特集 寺嶋由芙インタビュー「トロピカルミネアポリスユーロ歌謡」な新曲「君にトロピタイナ」リリース

歌謡曲リミテッド スペシャルインタビュー

寺嶋由芙 インタビュー
「トロピカルミネアポリスユーロ歌謡」な新曲「君にトロピタイナ」リリース

取材・文/久保田泰平 公開日:2018年11月1日

「古き良き時代から来ました。まじめなアイドル、まじめにアイドル」をキャッチフレーズに、グループ主流のアイドル・シーンにおいてたくましくサヴァイヴしてきたチャーミングなソロ・アイドル、ゆっふぃーこと寺嶋由芙。活動開始から丸5年を迎えた彼女から届けられたニュー・シングル「君にトロピタイナ」は、80年代洋楽ポップスへの造詣が深いことでも知られるノーナ・リーヴスの西寺郷太が作詞、作曲、編曲を手掛けた、作者曰く「トロピカルミネアポリスユーロ歌謡」。いつもよりちょっと大人、だけどシャイネス──新たなる可能性を示したダンス・ポップ・ナンバーで、僕らはゆっふぃーに「もっと接近」したくなる!

私自身が色付けしすぎてないものをパッケージした

──ソロ活動5周年を記念したワンマン・ライヴ(10月21日@渋谷・ストリームホール)、拝見させていただきました。メドレーでの披露も含めて、全50曲という大ヴォリュームでしたね。さすがに最後のほうは声も枯れ気味でしたが(笑)。

由芙:終わったあとの疲労感がすごかったです(笑)。もちろん、それ以上の充実感はありましたけど。

──早見優「夏色のナンシー」、マドンナ「ライク・ア・ヴァージン」などカヴァー曲もいくつかあって、この5年のあいだにずいぶんいろいろな楽曲を歌ってきたんだなあっていう印象も改めて感じたんですけど、にも関わらず新曲の「君にトロピタイナ」はすごく新鮮で。

由芙:そうですね、まったくカブってない感じですよね。今回は、ノーナ・リーヴスの西寺郷太さんに作詞、作曲、編曲、それからヴォーカル・ディレクションまでやっていただいたんですけど、デモをもらった時点ですごくびっくりして。いままで歌ってきたものとはぜんぜん違うし、私がいままで聴いてきた音楽のジャンルにもなかったものだったので。

──郷太さん曰く「トロピカルミネアポリスユーロ歌謡」ということで、発注の時にディレクターの方から「ストック・エイトキン・ウォーターマン(※)的なもの」というような要望があったそうですけど、80年代のユーロビートは、由芙さんが生まれるずーっと前の音楽ですもんね。

(※80年代中期~90年代初頭にかけてのユーロビート・ブームを牽引したプロデューサー・チーム。デッド・オア・アライヴ、カイリー・ミノーグ、バナナラマ、リック・アストリーなどを手掛けた)

由芙:なので、レコーディングの前に郷太さんにいろいろな動画を見せてもらいながら雰囲気を掴んでいって。

──例えばどんなものを見せてもらったんですか?

由芙:シーラ・Eとか、あとはバナナラマとか。そこで狙いどころを理解した感じです。デモをいただいたのがレコーディングの数日前で、時間がぜんぜんなかったので、とにかく練習して、現場でいろいろ教わりながら作っていった感じです。スケジュールの問題もあったと思うんですけど、郷太さん的には、あえて直前に渡して、私がまだ噛み砕き切れてない状態でレコーディングするというのも狙いだったみたいです。私自身が色付けしすぎてないものをパッケージしたかったという。

──そういうことで言えば、ここで聴ける由芙さんのヴォーカルはいままであまり聴かせてなかった種類のものですよね。大人っぽいというか、歳相応の雰囲気というか。

由芙:大人っぽいなっていうのは、出来上がったのを聴いて思いました。まあ、大人ではあるんですけどね(笑)。オケもそうですけど、いままでの曲よりも大人っぽく聞こえるような曲に仕上げてもらったのかなって思ってます。

出来上がってから「なるほど!」って思いました

──具体的に、郷太さんからはどういうディレクションがあったんですか?

由芙:郷太さんからは「淡々と歌うように」っていうディレクションをいただいたので、きゅるんとしたアイドルっぽい歌い方はやめて、Aメロとかはとくにですけど、淡々と、クセを出しすぎないように心掛けました。ライヴで歌うようになってからも、時々スマホで録音しておいて、クセが出すぎてないか確認してたりしますし、クセとかニュアンスを思いっきりつけて、感情を表現してますよっていう感じにするんじゃなくて、あえてフラットに歌うほうがスゥーッと入ってくることがあるんだって、郷太さんがおっしゃってたので。

──スゥーッと入ってくる感じはご自身でも実感できました?

由芙:出来上がってから「なるほど!」って思いました。録っている時は、こういうディレクションが初めてだったこともあったので、これでいいんだろうかって思いながら歌っていて。あと、郷太さんからは「淡々と」ということに加えて、発音を洋楽っぽくというか、日本語の歌詞なんだけど、英語っぽくも聞こえるようなニュアンスでって細かい指示をいただいたので、そこを気をつけながら、とにかく指導していただいたことを実現していくっていうことを心掛けながらのレコーディングでした。

──結構、苦心した作品ではあった。

由芙:ではあったんですけど、いつもだと、自分で考えてみたニュアンスを何パターンか試してみたところで、ディレクターから「この感じでいいんじゃないでしょうか」ってOKをいただくので、すごく時間がかかるんです。それに比べると、郷太さんとのレコーディングはスッキリ終わったというか、時間としてはかなり短かったので、むしろ「もういいんですか?」みたいな気持ちにもなったりしつつ(笑)。

──これまでの楽曲とはテンションも違う感じですし、とにかく聴かせどころが多い曲ですよね。

由芙:そうですね。Aメロも雰囲気あるし、歌詞を詰め込んだBメロで畳みかけて、サビは気持ちよく抜けて、Dメロもあってっていう。ヲタクのみなさんから「何回聴いても飽きない」っていう感想をいただきます。

──なにげにダンス・ポップは初ですしね。

由芙:また新しい武器が増えた感じですね。クラブ・イヴェントとかにも呼ばれたいです(笑)。

──ステージでは「トロピ隊」なる2人の女性ダンサーを加わって、たしかにクラブ・イヴェントで映えそうですね。

由芙:5周年ライヴでは、「君にトロピタイ」以外の曲でもご一緒していただきましたし、人間がいるっていうのは華やかで良いです(笑)。

──衣装も華やかというか、攻めてますしね。

由芙:まさかこんなに短いスカートを履いておなかを出す日がくるとは思わず(笑)。いままでは、ゆるキャラのイヴェントに呼ばれることも多いので、そういう場でも浮かないようにというか、老若男女のみなさまに受け容れてもらえるような感じだったんですけど、それを取っ払ってみたらこういう感じになりました。上着がネオン柄なんですけど、照明にすごく映えるんですよね。ソロなのでどんどん目立っていかないと(笑)。

──ところで、「トロピタイナ」とはどういう意味なんでしょう?

由芙:トロっとしてピタっとしたいナ、っていう意味だと郷太さんから聞きました(笑)。シャイな女の子が恋に落ちる瞬間の曲なので、トロっとしてピタっとあなたにくっつきたいナみたいな、可愛いニュアンスで。

「わたし」って歌えるのはソロだからこそできるもの

──カップリングの「彼氏ができたの」についても訊かせてください。こういったパーソナルなテーマの曲も、ソロ・アイドルならではの醍醐味かと思います。

由芙:そうですね、いままでにも具体的な曲がわりと多いので、そこはソロの強みかなって思います。「彼氏ができたの」はハナエちゃんが作詞をしてくれたんですけど、「この曲、好き!」って女の子から言われることが多くてうれしいですね。「これ、刺さる」って(笑)。私、女の子目線の曲が好きなんですけど、今のアイドルさん、グループの方々が歌う曲って、一人称「僕」が多いじゃないですか。

──二人称「君」だったり。

由芙:そうですよね。そこを「わたし」って歌えるのはソロだからこそできることだったりしますし、「わたし」って言ったほうがリアリティー持って歌えるし、女子にも伝わりやすいかなって思うんです。グループ・アイドルのなかでもハロプロのみなさんは女子目線の曲が多いから好きなんですけど、つんく♂さんの書かれる歌詞はほぼ女の子の視点、それもすごく具体的すぎるぐらいなんですよね。今回、「お蕎麦屋でキスした」っていうフレーズがあるんですけど、つんく♂さんで言うところの「帰りにうどん食べてくわ」(℃-ute「Danceでバコーン!」)みたいな感じでお気に入りです。

──基本、明るい曲ではありますけど、スッと挿し込んでくるメロウ感に歌謡曲的な作法を感じさせる曲ですが、作曲は、前回のシングル「知らない誰かに抱かれてもいい」に続いての藤田卓也さんですね。

由芙:藤田さんの曲は、アルバム『きみが散る』に入っている「君より大人」も含めて3曲目なんですけど、いつもイントロからめっちゃイイんですよ。今回もバッチリの曲をいただいたので、ステージでもこの曲のイントロが流れるとグッとテンションが上がりますね。

──なんかイイ感じ、じゃなくて、グッとくるツボがあちこちにある曲。そういう意味では、両A面シングルっぽいというか、アナログ盤で出して欲しい感じでもあります。

由芙:今回に限らず、それはすごく言われるんです。アナログおじさんたちから(笑)。どうなんでしょう?

──まあ、コレクションとして欲しいという意見だと思いますけど、今回は「君にトロピタイナ」がフロア映えする曲なので、実用性も高いかと思いますよ。なので、ディレクターの加茂啓太郎さんに僕からもお願いしておきます(笑)。

【CDリリース情報】

<タイプA>

『君にトロピタイナ』

10月17日発売
amazonで購入する
初回限定盤A(CD+DVD)
TECI-636(TEVI-16535) ¥1,500+税

<収録曲>
[CD]
1. 君にトロピタイナ
2. 彼氏ができたの
[DVD]
「君にトロピタイナ」Music Video
「君にトロピタイナ」Making Video

<タイプB>
初回限定盤B

TECI-637 ¥1,500+税

<収録曲>
1. 君にトロピタイナ
2. 彼氏ができたの
3. コンプレックスにさよなら
Live音源 from レッツぐる~ヴでハッピーバースデー!@東京キネマ倶楽部
4. 天使のテレパシー
Live音源 from レッツぐる~ヴでハッピーバースデー!@東京キネマ倶楽部

【通常盤】
<通常盤>TECI-638 ¥1,167+税

<収録曲>
1. 君にトロピタイナ
2. 彼氏ができたの
3. 君にトロピタイナ -Off Vocal-
4. 彼氏ができたの -Off Vocal-

寺嶋由芙

「古き良き時代から来ました。まじめなアイドル、まじめにアイドル。」
千葉県出身。早稲田大学文学部日本語日本文学コース専攻を卒業。中学校教諭ならびに高等学校教諭一種免許状[国語]取得。 初代”アイドルクイズ王”。
アイドル活動に加え、イベント司会、ナレーター、アイドル情報サイト『Pop’n’Roll』の編集長、そして地元千葉県木更津警察の一日署長なども務める。
大好きな「アイドル」そして「ゆるキャラ」を繋ぐ「ゆるドル」として活動し、「ゆるキャラ®グランプリ」をはじめ、各種キャラクターイベントにもMC、そして”ゆるキャラ通訳”として出演。ゆるキャラ界で絶大な人気を誇る。ニューシングル「君にトロピタイナ」を10月17日にリリースし、”ソロ活動5周年”記念ライブを10月21日に開催。

関連サイト
公式サイト http://yufuterashima.com/
公式Twitter https://twitter.com/yufu_0708
インフォメーションTwitter https://twitter.com/terashima_yufu
公式ブログ http://ameblo.jp/panda0708
インペリアルレコード
http://www.teichiku.co.jp/artist/yufuterashima/

 

『東京レコード散歩』2017年2月22日発売。東京にちなんだ曲だけを収録したコンピレーション・アルバム『東京レコード散歩』第二弾がレコード会社3社から同時発売!

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