トップページ 特集 浜田真理子インタビューデビュー20周年イヤーに発売される昭和歌謡カバーアルバム

歌謡曲リミテッド スペシャルインタビュー

浜田真理子 インタビュー
デビュー20周年イヤーに発売される昭和歌謡カバーアルバム

取材・文/長井英治 公開日:2018年12月5日

浜田真理子は1998年、アルバム『mariko』でデビュー。今年デビュー20周年を迎えるシンガー・ソングライターだ。現在も島根県松江市を拠点として、マイペースで活動を続ける彼女が、この度久保田麻琴プロデュースによる昭和の名曲をカバーしたアルバム『LOUNGE ROSES-浜田真理子の昭和歌謡』をリリースする。そんな浜田真理子に近況を含めてインタビューさせていただいた。

昭和の時代の名曲をじっくり聴いていただけたら嬉しいです。

 

――デビュー20周年、おめでとうございます。

浜田:ありがとうございます。20年前はOLをやりながら活動をしていたので、毎週1曲レコーディングして、9週間かけて1枚のアルバムを完成させるなんてことをやっていましたね。

――ずっと松江を拠点に活動をしていますが、地元を愛して活動を続けてるのがとても素敵に思えます。

浜田:私の事をよっぽど変わり者と思ってる方もいらっしゃるかもしれませんね。最初に会った方に「もっと怖い人かと思った」とか言われたりすることもあるので(笑)。私はシングルマザーで子育てをしながら活動をしてきたので、必然的に地元を拠点にするのが自然な形だったんです。東京の事務所には12年間お世話になりましたが、4年ほど前にフリーランスになりまして現在に至ります。

――今年の6月には7枚目のオリジナルアルバム『ネクスト・ティアドロップ』がリリースされていますが、こちらは昨年発売されたアルバム『タウン・ガール・ブルー』に引き続き、久保田麻琴さんのプロデュースによるアルバムですね。

浜田:フリーになった時に、久保田さんから「僕と一緒にやりませんか?」と誘っていただいて、私にとっては2年連続でオリジナルアルバムを制作するというのも非常に珍しいんですよ。普段は4年に1枚みたいなスローペースで制作しているので(笑)。

――久保田さんと2枚のオリジナルアルバムを制作してみて、いかがでしたか。

浜田:今まで自分で制作してきたものとまったくやり方が違ったので、とても新鮮でしたね。これまではピアノの弾き語りでレコーディングすることが多かったのですが、久保田さんの場合は、楽器へのこだわりもとても強くてとても温かい音になっていると思います。LPレコードを制作するような気持ちで丁寧に制作したと言えばわかりやすいかもしれません。

――タイトルの『ネクスト・ティアドロップ』はカバー曲「Before the next teardrop falls」からつけられたタイトルですよね。

浜田:これはカントリーのカバーなんですが、私はこれまでオリジナルアルバムにはカバー曲を収録してこなかったんです。でも久保田さんの「別にカバーを収録してもいいんじゃない?」の一言から収録することになりました。選曲面も含めてとても新鮮な気持ちで制作が出来ました。

――そして、11月17日にはカバーアルバム『LOUNGE ROSES-浜田真理子の昭和歌謡』が発売になりました。1年に2枚のアルバムを制作するのってハイペースですよね。

浜田:このご時世にCDを制作していただけるというのは非常にありがたいので、迷っている暇もなく制作に入ったという感じですね。

――このアルバムはタイトル通り昭和歌謡のカバーアルバムですが、この選曲を見ると「マイ・ラスト・ソング」に関して触れないわけにはいかないですね。

浜田:「マイ・ラスト・ソング」は演出家の久世光彦さんのエッセイのタイトルなんですが、「もし、最後の刻に1曲だけ聴くことができるとしたら、どんな曲を選ぶだろうか」というテーマのエッセイです。小泉今日子さんがエッセイを朗読して、私がピアノの弾き語りで歌うという、2008年から継続しているステージです。

――今年の春、ビルボード東京の公演を拝見したんですが、1曲目が浅田美代子さんのカバー「赤い風船」だったじゃないですか。浜田さんが歌うと歌詞が浮き彫りになって来て、切ない気分になりました。ある意味再発見でした。

浜田:今回の「マイ・ラスト・ソング」は新作にしようということで、今日子さんと私たち世代のラスト・ソングは何だろうというテーマで選曲したんです。ですから、久世さんが脚本を手掛けたドラマ関連の曲も歌いましたね。「林檎殺人事件」もピアノ1本で(笑)。あとはピンク・レディーの「UFO」も歌いました。

――今回のアルバム『LOUNGE ROSES-浜田真理子の昭和歌謡』は「マイ・ラスト・ソング」の延長上にあると言っても過言ではないですよね。やはり選曲には相当悩んだんじゃないですか。

浜田:まず私が20曲くらい選曲したものを出して、コロムビアの若い担当ディレクターからも選曲案を出してもらいました。彼はまだ20代で若いんですが戦前、戦後の歌謡曲にとても詳しいんです。もちろんプロデューサーである久保田麻琴さんからのアドバイスもいただいて最終的にこの選曲になりました。

――「ヨコハマ・ホンキー・トンキー・ブルース」はもともと藤竜也さんがオリジナルですけど、カバーされてきた方は、みなさんクセの強い方ばかりですね(笑)。

浜田:この曲は、私自身がステージで歌って来た1曲でもあったので、ここで音源として形に残したかったというのもあります。

――「つぐない」(テレサ・テン)、「愛のさざなみ」(島倉千代子)は普段ステージで歌っている曲ですよね。

浜田:この2曲は、お客さんに「一緒に歌っていいですよ」と言うと、かなりの確率でみなさん一緒に歌って下さる曲ですね。あとは「プカプカ」という曲は私が20歳くらいの頃からカバーしてきた曲だったんですが、これまで音源化してこなかったので、この機会に収録することにしました。

――正直「プカプカ」(ディランⅡ)は浜田真理子さんの歌で知った曲だったんです。カバーというのは、ひょんなタイミングで知ることがあるので嬉しいですよね。

浜田:私はずっとこの曲を歌い続けていたので、この曲のオリジナルである大塚まさじさんとご一緒する機会もあって嬉しかったですね。かなり自分流に歌ってきた曲だったので一緒に歌った時にまさじさんから、「真理子さんに合わせますので、好きなように歌って下さい」と言わせてしまいましたから(笑)。

――「マイ・ラスト・ソング」でも歌われていましたが、美空ひばりさんの「1本の鉛筆」のカバーも収録されていますね。これは「広島平和音楽祭」でひばりさんが歌われた曲ですよね。

浜田:この曲には平和への祈りが込められているので、アルバムの最後に収録しました。ひばりさんファンでも、この曲を知らない方もいらっしゃるそうなので、是非いろいろな方に聞いていただきたい1曲です。

――浜田さんはこれまでずっとステージでカバー曲を取り上げてこられたので、カバーアルバムと一言で言っても、オリジナリティに溢れていますしどこか説得力が違いますよね。

浜田:ありがとうございます。さらに久保田さんマジックにかかると、ブラジルの香りが漂ってきたり、インドネシアの笛の音が聞こえて来たりと聴きどころ満載のアルバムです。そしてギターに何と鈴木茂さんも参加して下さっているので、とても豪華なアルバムになりました。ご存知の曲もあると思いますが、渡辺はま子さんの戦中の曲などのかなりマニアックな曲も収録されていますので、昭和の時代の名曲をじっくり聴いていただけたら嬉しいです。

【CDリリース情報】

『LOUNGE ROSES -浜田真理子の昭和歌謡』

11月17日発売
COCP-40540 ¥2,700+税

久保田麻琴プロデュース
浜田真理子が歌う真っ直ぐな昭和歌謡

<CD収録詳細>

1.東京ドドンパ娘 1.東京ドドンパ娘 2.ブルー・ライト・ヨコハマ 3.ウナ・セラ・ディ東京 4.夜霧よ今夜も有難う 5.愛のさざなみ 6.つぐない 7.風は海から 8.ヨコハマ・ホンキー・トンキー・ブルース 9.夕陽が泣いている 10.プカプカ 11.一本の鉛筆

浜田真理子

シンガーソングライター。
出雲市生まれ、松江市在住。1998年暮れ1stアルバム『mariko』をリリース。2004年7月、MBS・TBS系ドキュメンタリー番組「情熱大陸」に出演。2008年11月、世田谷パブリックシアターにて、演出家久世光彦のエッセイ「マイ・ラスト・ソング」を題材にした音楽舞台で女優小泉今日子(朗読)と共演。年数回のペースで継続。2009年3月NHKドラマスペシャル「白洲次郎」にて『しゃれこうべと大砲』が挿入歌に起用される。2011年、資生堂アースケアプロジェクトCMに『LOVE YOU LONG』を書き下ろす。2013年4月より福島や原発についての勉強会「スクールMARIKO」を松江でスタートさせる。2014年11月、初のエッセイ本「胸の小箱」を出版、第一回島根本大賞受賞。2017年2月、久保田麻琴プロデュースで6thアルバム「Town GirlBlue」、2018年7thアルバム「Next Teardrop」をリリース。

浜田真理子オフィシャルサイト

 

『東京レコード散歩』2017年2月22日発売。東京にちなんだ曲だけを収録したコンピレーション・アルバム『東京レコード散歩』第二弾がレコード会社3社から同時発売!

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