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現代歌謡曲シーンの大本命 大西ユカリが待望の新作をリリース!全曲、宇崎竜童作曲による第2弾 ソロとなって最高の快心作が登場!

歌謡曲リミテッド スペシャルインタビュー

現代歌謡曲シーンの大本命
大西ユカリが待望の新作をリリース!

全曲、宇崎竜童作曲による第2弾 ソロとなって最高の快心作が登場!

インタビュー・文/鈴木啓之 公開日:2013.10.11

現在に連なる昭和歌謡ムーヴメントを牽引してきた立役者、大西ユカリが10月2日に4枚目のソロアルバム『ニガイナミダが100リットル』を発表した。2010年の『やたら綺麗な満月』に続く全曲宇崎竜童作曲によるフルアルバムである。日韓でリリースされた前作『直撃!韓流婦人拳』に続き、全曲韓国での録音&MIXにて完成。今回も瀟洒なホーン・アレンジが施され、グルーヴ感満点の傑作アルバムと相成った。発売記念ツアーを直前に控えた彼女に、今回のアルバム、そして歌謡曲への想いを熱く語っていただいた。

--今回は宇崎竜童さん作品集の第2弾になりますね。

大西:実は前のアルバムのときからいただいていた曲なんです。4年前にすでに30曲近くありまして。当時、宇崎さんは「こんな曲どうや? こんな曲どうや?」って、どんどんくれはったんですよ。ディスコ調あり、超歌謡曲あり、スイング系あり、いろんなジャンルのものをいただいて。3年前の『やたら綺麗な満月』はそこから直感で12曲を選んで発表させてもらいました。それで次はどうしようかなって迷っている間に、韓国で『韓流婦人拳』を作りましてね。その間にぼちぼちと始めて、今回のアルバムになったんです。だから宇崎さんはたぶんもう忘れてはった思いますわ。メロディメーカーの最たる方ですから、書いたものを忘れていくんですね。「いらん曲は捨てていいから」って言われるんですけど、もったいのうて放れませんやんか。せっかくもろうたものをね。そんな無理無理言うて、宇崎さん全部もろうていいですか言うたら、「いいよあげるよ」って言われて、よっしゃーみたいな感じになりましてね。

--3年前のときからすでに宇崎さんで2枚目のアルバムを作られる構想があったんですね。

大西:私が歌うんだったら歌謡曲というカテゴリーですから、お願いするときもなるべく3分前後で、歌詞は出来るだけ行間に意味がある方がいいという話ですとか。今の曲はみんな私小説みたくなって、一曲聴くと全部意味がわかってまうんですね。当時の歌謡曲って考えにゃあきませんやろ。この人集団就職で出てきはって、彼氏と別れて故郷へ帰りはったみたいなんが3分の中にあるわけですよ。山口百恵さんも宇崎さんが担当される前の千家和也さんの詞とかも、最高じゃないですか。あとはドリフの番組に出てくるゲスト歌手だったりとか、ちっこいときに刷り込まれたのはやはりその辺でしたから、そういう話をやんや言うて宇崎さんに訴えかけたんです。コミュニケーションはそのときにしかとってないんですが、思うてた通りのものがいただけたんですね。今回は、「えらいすみません、宇崎さんは忘れてはる思いますけど、もう一枚出せてしまいますわ」とお願いしましたら、「楽しみにしてるよ」とおっしゃっていただきました。

--宇崎さんへの依頼は大西さんのたっての願いでと伺いました。

大西:もともとは憂歌団の木村充揮さんと生野の焼き肉屋さんへ行ったときにたまたま宇崎さんが来はって、「わっ宇崎さんや!」って言うてたら、木村さんが「紹介しよか」って言って初めてお目にかかって。そのときに実は「お願いします、曲書いてください」とオファーしたんですよ。周りに応援してくれはる親派の人たちもいたもんですから、大阪人に囲まれて断われへんようにならはった(笑)。「何書けばいいのかなー」なんておっしゃって。そのときに1曲だけ不倫ソングを書いていただいているんですね。それがあったので、改めてアルバムをお願いしたときはわりと話が早かったんです。赤坂の事務所に直談判に乗り込んでいって、ご飯食べながらお願いしたら、「歌謡曲のことを判っているし、自分も歌謡曲が好きだし。今、自分の中で歌謡曲が鳴っている」ということで、どんどん曲をいただいて気がついたら30曲くらいになっていてびっくりしました。私が刷り込まれた歌謡曲の世界まんまやなって思いでしたね。

ニガイナミダが100リットル / 大西ユカリ

大西ユカリ
『ニガイナミダが100リットル』

2013年10月2日発売
PCD-28019 ¥2,940

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【収録曲】
1. ニガイナミダが100リットル
2. うっとり
3. 不倫体質
4. 快耐
5. 絆
6. もう一回
7. 失恋スナック三年生
8. 今年の冬はちょっと違う
9. ただ待ち続けてる
10. 限界ツイスト
11. 奇跡なんて
12. 歌い継がれてゆく歌のように

--今回も韓国録音だそうですが、韓国へ行かれたのはどんな経緯があったんですか。

大西:『やたら綺麗な満月』のあと、とにかく一度頭を真っ白にせかあかん思うて、韓国ドラマとかを見出して、韓国いいなぁと思いまして。韓国にも日本のような歌謡曲文化があるんですけど、それがまた「演歌チャンチャカチャン」の世界でいいんですよ。そこも表現したくて実際に渡韓を繰り返しているうちに友達が出来たりとか、韓国の様々な歌謡曲に出会って。それは面白いものでしたから。それでアルバムを出しつつ、これでもう次に行けるみたいな感じで、元面影ラッキーホールのaCKyにお願いしに行くわけです。今度は本当にまな板の上の鯉になってみたい、職業歌手として歌謡曲をしっかり歌いたいからという話をしまして。恋愛感なんかも軽くリサーチされたりしながら。それで4曲の詞を書いて下さいました。本当は全部を書いてもらっても良かったんですけど、そこは日本人同士の奥ゆかしさみたいな(笑)。

--アルバムのタイトルにもなっている「ニガイナミダが100リットル」はやはり小林旭さんですか。

大西:「ダイナマイトが150屯」ですよね(笑)。さすがaCKy!自分の作品ながら、たまらん歌やな思います。オリジナルの書き下ろしでこうした曲を歌える喜びはホンマひとしおですわ。

--ご自身の作詞についてはどうですか。阿木燿子さんを意識されたりとかは?

大西:そんな畏れ多いことは! 無理ですよ。やっぱり阿木さんは言葉数が多くても行間の美しさがあるんですよね。筒美京平さんらが外国のサウンドを持ち込まれて洗練されてきた頃でも、歌詞は常に麗しい。阿久悠さんにしてもそうですが。特に阿木さんは人となりが見えるときがあってすごいなぁ、かなわんなぁと思わされます。今回はaCKyに触発された部分もだいぶあって。早く上げてくれていたんで、ほかの自分で書きかけていたものを書き直したくらいです。妄想が楽しくて、どうやったらそんな風に女性の気持ちを描けるのかって質問したときに、「大西さん、女だけど男になっちゃえよ。男から見たウザい女を描けばいい」ってアドバイスをもらって、ああ面白いなぁって思って書きましたね。スナックのアルバイト経験もありますので、「失恋スナック三年生」とかね。

--いいタイトルですねぇ、これは。

大西:3年かかってやっとフラれたことに気付くっていう(笑)。なんかもう情けないですけど。そういう触発はすごくありましたね。でも私は職業歌手でいたいですから、歌うときに自分の感情なんかはいらんわけです。今のコらはみんな自分の感情入れるからね、だから私小説になってしまうんです。それは歌謡曲ではないんですよね。もちろんシンガー・ソングライターやニューミュージックの台頭でいろんな方が出てこられた時代があって、その系譜はそれでまた素晴らしい。けれども、私が子供の頃に憧れた歌手の切ないような、儚いような世界観っていうのはなかなか体現出来ないんですよね。「喝采」とかもカバーするのに時間かかりましたもんね。ちっこいとき、のど自慢の時分から「北国行きで」とか歌ってますけど、大人になってようやく意味が分かったり。そういう世界に憧れてきたんですよ。ジャケットの色合いですとか、フォントにしてもいちいち手書きだったりしてたまらん感じですよね。

--湯浅学さんも1曲、「快耐」という曲の詞を書かれていますね。

大西:湯浅さんは面白い詞を書いてくれそうでお願いしたんですが、本当に自分の書きたいことを自由に書いてはって。超深いですね。aCKyの深さとはまた違う。でもこういう変態曲が1曲くらいあってもいいかなっていう(笑)。壮絶な世界観ですよね。でも私もそういうものが、やっと歌えるようになったかもしれないです。3年前なら歌えてなかったです。開き直ってる感と、歌謡曲へのオマージュというのもありまして。

--由紀さおりさんが、“私はずっと歌謡曲を歌ってきたつもりなので、昭和歌謡という言われ方は好きじゃない”というようなことをおっしゃられていましたが、どう思われますか。

大西:分かります。今さらながらというね。最初は私も昭和歌謡というジャンルに括られて、「昭和ちゃうがな」と思うたんです よ。“昭和歌謡の火付け役”なんていわれましたけど、付けてない、付けてないっていうね(笑)。ムード歌謡とかいう括りは好きですよ。私はソウル歌謡なんて言うてるんですけど。R&B歌謡とか、もっとハッキリした方がオモロいかもしれないですけどね。でもい ろんなものが聴けてええ時代になりましたわ。

--それは大西さんが引っ張ってこられた部分が多いと思います。青山ミチさんとかはいつから聴かれるようになったんですか。

大西:後追いですからね。リアルタイムじゃないですから、最初は映画の『悪名』で観たんですよ。『悪名波止場』っていうシリーズ7作目にゲストで出てきはったんです。たまたま勝新太郎、田宮二郎、田中徳三監督の世界観が好きでね。流血のないやくざ映画ですから。『悪名』も全部観たろ思うて15作コンプリートしてたら、その7作目に青山ミチがスナックで歌うシーンで出てきて。ものすごく歌が上手い、この人誰やろ思うて。すごい歌手だったんですね。それからは何曲か歌わせていただいていますけど。まだまだ埋もれている曲も歌謡曲の世界にはたくさんありますからね。

--歌謡曲を歌い続けていかれるにあたって思われることは?

大西:やっているほうが気い抜いたらあきませんね。気い抜いてちょっとカッコ悪い思うたらアカンですよ。カーッと行かなアカン思います。あえてカッコ悪いことや意味がないことも歌謡曲へのオマージュというのかな、メッセージがあるとしたらそういうところなんだと思います。最終的には人間はどうしても健康で次に向かっていなないといけないんで、自分が表現するとしたら、まだ次あるでというところに着地しておかないといけないですから。悲しい歌っていうのは幸せなときに歌う方がええかなと思うんですよ。歌手としてはそれは良くない、負のパワーになりますから。悲しい曲とかでも常に大丈夫やでっていう、背中を押している風情は空気で出さないといけないんで。そこが逆に感情いらない部分かとも。昔の歌手はそこに感情は入れてはらへんと思います。そこが歌謡曲のいちばん素晴らしいところかもしれないですね。

大西ユカリ

大阪府出身。87年に音楽活動をスタート。2000年に“大西ユカリと新世界”としてデビューし、パンチの効いた迫力ある歌声で昭和歌謡ブームの火付け役として脚光を浴びる。2005年にはアルバム『昭和残唱』で企画賞を受賞するなど活躍を続け、2009年からはソロ活動を開始。大阪と東京で定例ライヴを精力的に行ないながら、テレビやラジオにも多数出演している。気風のよさと温かな人柄から、各界で彼女を慕う輩が後をたたない。

http://www.hustle-records.com/

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