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第10回「木綿、制服、卒業……。私の3大涙腺崩壊ソング」

第10回「木綿、制服、卒業……。
私の3大涙腺崩壊ソング」

文/岡 ななみ 

プレゼンテーション1卒業して男の子が都会に出て
離ればなれになってしまう系の歌詞がたまらなく好きです。
残念ながらそんな実体験があるわけではないのですが……。
上手くいかないのがたまらないんですよね。せつない。

太田裕美さん「木綿のハンカチーフ」
斉藤由貴さん「卒業」
松田聖子さん「制服」

私の3大涙腺崩壊ソングです…(ΩдΩ)
すべて松本隆さんの詞ですね。

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「制服」は「赤いスイートピー」のB面でした。

まず松田聖子さんの「制服」。
作曲は呉田軽穂さん。
なんといっても目に浮かぶ描写が素晴らしい。
恋人とまではいかない関係性がとても良い。
気持ちは打ち明けられなかったけど、
これお互い特別な存在だよね。
“雨にぬれたメモには東京での住所が”
って、女の子に東京での住所を渡すのは、
文通でもしようってことなのかな。
ここで、離れてても連絡取り合おうね!
離れてても繋がってるよ!
なーんてなったら興ざめなところ、
“このままでいいの”
って流れが素晴らしい。素晴らしいです。
学生時代の一瞬のときめきやせつなさがぎゅぎゅっと
詰まっていて胸がキュンとします。

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斉藤由貴さんの「卒業」。作曲は筒美京平さん。

続いて斉藤由貴さんの「卒業」。
作曲は筒美京平さん。
これは個人的にいちばん共感出来る。
女の子がどこか冷めてるというか冷静で。
男の子の方が能天気だよね。
電話するよ、なんて気軽に言って。
本当は止まった時間を結びたいんだよ。
でも、
“東京で変っていくあなたの未来は縛れない”んだ。
ううっ…。
“反対のホームに立つ二人 時の電車がいま引き裂いた”
なんて綺麗な描写なんだろう。
バイバイって別れるんじゃなくて、反対の電車に乗るんだ……。
よりせつない!
“過ぎる季節に流されて逢えないことも知っている”
知ってたんだ…知ってたんだね(;_;)
“でももっと哀しい瞬間に涙はとっておきたいの”
本当は哀しいのに。本当は行かないでって泣きたいのに。
本当に離ればなれになってもう会わないんだって
実感が湧いたときがいちばん哀しいのかな。
ひとりで泣いちゃうのかな。
この女の子、愛おしすぎるでしょ!
わがままも言わないで。時の流れを受け入れてるんだ。

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「木綿~」、何度聴いても涙腺崩壊します。

そしてやっぱりどうしても、
太田裕美さんの「木綿のハンカチーフ」ですよね。
こちらも作曲は筒美京平さん。
これは何度聴いても、何度読んでも、
何度歌っても、涙腺崩壊します。
男の子目線も女の子目線も
どちらも感情移入してしまってねぇ。
そのどちらも、悪くないの!
都会に出て変わっていく男の子も悪くないし、
変わらないでいてほしい女の子も悪くないの。
男の子の立場で考えると、
田舎の学生から都会の社会人ですよ。
刺激的なことも多いでしょう。
変わらないことは難しいでしょう。
田舎で待つ恋人を次第に忘れていくのも、
仕方ないことでしょう。
女の子の立場ではね、本当は離れたくないと思う。
でも旅立つ恋人を見送るんだよね。
ただ染まらずにそのままの彼で帰ってきて
くれることだけを願って。健気~。
でも少しずつズレが生じていくよね。
こんな健気で可愛い彼女を残して、何が、
“いまも素顔で口紅もつけないままか”、って!
嫌味?! キィー!って怒れればいいのに、出来ないんですよ。
そうなるよね……。
都会では着飾った煌びやかな女性をたくさん目にするんだよ。
うん。責められない。
今でこそメールとか電話とかテレビ電話なんかも
気軽に出来るけど、当時はそうもいかないもんね。
それでも“からだに気をつけてね”って……。
健気すぎる!
最後4番。もう涙抑えられません。
やっぱり忘れていくのよ。
男の子が悪いわけじゃないの。この子いい子だと思う。
なかなか帰れないのも解るよ。
そして最後のわがまま。
“涙拭く木綿のハンカチーフください”
うえーーーーーん。゜(゜´Д`゜)゜。
私にもハンカチーフをください。゜(゜´Д`゜)゜。
きっと薄々わかってたよね。
どちらも悪くないの!。゜(゜´Д`゜)゜。
環境が変わるとね、いろいろ難しいよね。
なんて切ないんだろう。綺麗。

今だったら男の子だけじゃなく
女の子も都会へ出ることも多いし、
離れたとしてもそれこそ携帯でずっと連絡とれるし、
近況もわかるし、こんなけがれのない綺麗な状況にならないでしょ。
だからこんなに惹かれるのかな。
自分ではなりえない状況だから。
今は上京がそんなに大それたことではないから、
壮大なストーリーは生まれないと思うんですよね。

あ、でもね、私、平成のそういう曲も好き!
BUMP OF CHICKENの「車輪の唄」(作詞 藤原基央さん)
嵐の「台風ジェネレーション」(作詞 久保田洋司さん)
も言わばそういうシチュエーションでしょう。
離ればなれになるの。そしてダメになるの!
今でもそんな状況になるのかな?
今思うと、私も高校生のときに、
上京する先輩とでも付き合っておいて、
そういう気持ち体験してみればよかったよ!( ̄▽ ̄)
うはは!

せっかく田舎で育ったのに、
どちらかと言うと私が上京する側だったからなぁ。
健気に待ってくれる可愛い彼氏もいなかったわ!
上京することに対してぶーぶー言われた記憶しかないwww
理想と現実は違うのですね。

あーあ、せっかく綺麗な歌詞に浸ってたのに、
私のいらないエピソードで台無し!w=

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わたしが松本隆さんの歌詞の素晴らしさを知るきっかけになったCD「風街少年」。

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「木綿のハンカチーフ」と「卒業」を知ったCD「風街少女」。

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プロフィール

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岡 ななみ

北海道出身。24歳。B型。
昭和を愛する平成生まれ。
販売員をしながら歌謡曲の研究に勤しむ。
得意技は勝手な深読み。
Twitter始めました!
https://twitter.com/okananami773
浜田光夫ファンサイト「浜田光夫研究室」もよろしくお願いします!
http://hamadamitsuo.web.fc2.com/

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